メディアの情報に洗脳されていた!高齢者のパソコン・アレルギー本当の理由
2015/09/08
今日は「高齢者向けパソコン教室」を開催している講師の方との接見で感じたことを書いてみようと思う。
現在の私の思考は、氏との出会いから大きく変化してきたといえ、今でもその時の会話がリアルに思い出される。
はじまりは「高齢者のパソコン・アレルギーについてどうお考えですか?」という氏からの唐突な問いからだった。
私は、「機械(コンピューター)というものに対して、心理的な圧迫感がアレルギーと感じてしまっているのだろう」と一般的な認識をそのまま伝えた。
氏は微笑みながら「そう思っている方が多いですが、そうではないんですよ」と私の意見をやんわりと否定し、私の思考は様々なメディアからのミスリードに染まっているということを指摘した。
「ハッ!」とした ───
私の意見は、テレビや雑誌メディアの情報から導き出された「合点の行く結論」であり、自身が導き出した結論でないにもかかわらず「そうである」と思い込んでいたのだ。
このような「洗脳」は、数えだしたら沢山あるのかもしれない。(「洗脳」とは大げさな表現かもしれないが…)
しかし、それを理解、修正できる瞬間はどれほどあるのだろう。
10代、20代の若者であれば、それを真摯に受け止め自身の糧としていくこともできるのであろうが、40代もそこそこ過ぎると「自分の考えの正しさ」を疑うことなど殆どしない。(これがいわゆる「頑固」というものなのか)
氏の話では、現代のパソコンは高齢者の身体的な能力をカバーできずにいることが、高齢者へ普及していない原因なのだといい、バリアフリーがされていないということを指摘していた。
その例として、高齢者が ”マウスを操作し該当箇所をクリックする” という動作をピックアップして、その行動のなかにいくつもの問題があることを教えてくれた。
- マウスは自由度があって大変便利な入力デバイスだが、自由度があるが故に繊細なコントロールが必要になる
- 視力の衰えが影響し、画面上のマウスポイントが識別できない
- ボタンを区別できない(デザイン・装飾の認知)
- クリック操作時に、その動作によってマウスが該当箇所からズレてしまう
感覚的に操作ができる入力装置だからこそ、その性能は繊細な加減が必要になり、そのフィードバックが「パソコンは難しい」というひと言にまとめられているというわけだ。
このような発見は、まさに「目から鱗(うろこ)」であり、Webコンサルタントとして視野が大きく広がった一つのきっかけとなった。
これを機に、メディアで得られる情報を「自身の見解」と履き違えることのないようにと肝に据えた。
「この現状を解決するためにお互い頑張っていきましょう」と、その志を共有してくれた氏に感謝感謝である。
読了ありがとうございました。