インターネットの世界に魅了されたディレクターの思い出|その1_パソコンとの出会い
2015/10/13
私がインターネットの世界に魅了され、それを生業としていくことになったのは、いまから17年ほど前Windows 95に触れることがきっかけだった。
はじめは「このハコ」で何ができるか?わからず、ただキーボードを打ちワープロ代わりにしか使っていなかったが、PohoshopやIllustrator、Flashというソフトをインストールしたことで世界が一変した。
アウトプットする歓び
いままで、私の頭の中には様々な想像がカオス的にうごめいていた。
しかし、「絵も描けず」「文才もなく」「音符も読めない」ことで、それらをアウトプットする術を知らないばかりか、そんなことをする必要性も考えていなかった私が、パソコンという道具を手に入れたことは、人生において革命的な出来事であったのかもしれない。
本来の”デザイン道”は、既存の手法(筆を持ち絵を描く、ペンを持ち文章を書く、楽器を奏で音符を記録する)でアウトプットする人がパソコンを道具に持ち替える流れがあたり前だったから、パソコンありきでデザインする私のような人間は「素人」や「オタク」という扱いでしかなかった。
しかし、それは自分でも理解はしていたような気がする。
頭の中のアウトプットを繰り返すことで、イメージどおりのアウトプットの難しさを知っていたからだと思う。
デジタルの世界では 、技術がなくて出来なかったことが出来るようになった。
…だからその難しさを知った
デジタルの世界では画面に、赤でも青でもなんでも色が付けられるし、まちがえれば簡単にやり直せる。
デジタルの演算処理が、自分のイメージ以上の出来上がりを表示してくれる。
これらデジタルのもつ「機能」が、自分のイメージを何十倍にも魅力的に拡大してくれていることを知っていたからこそ、その出来上がりに満足がいかず難しさを痛感したのだろう。
アウトプット(デスクトップに○○.psdや○○.ai)が増えるたびにその想いは大きくなっていった。
そんな葛藤が自分を支配し始めると、今までは常に「ちがう道」を探そうとしていたが、なぜかデジタルでのアウトプット作業に関してはそれがなかった。
思い返すと「ちがう道」を探すようになったのは、サラリーマンとしての限界を感じるようになってきてからだったかもしれず、子どもの頃は、自分が本気で打ち込めることは本能的にやり続けるタイプだったようにも思えます。
そんな私がデジタルでのアウトプット作業を続けたことで、いまでは頭の中のイメージをそっくりそのままアウトプットすることができるようになった。ソフトのバージョンアップで、いろいろなフィルターや表現方法ができるようになったけど、アタマでイメージできないデザインは、どんなに機能が進んでも表現できないと思います。
パソコンという「魔法のハコ」を手に入れデジタルの世界に足を踏み入れることで、目にする世界がどんどん変わってきていると感じる。この道具との出会いが人生を変えたともいえる。
とここまで書いて、インターネットの世界に触れられていないことに気がついた。
それはまた次の投稿で…読了ありがとうございました。