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WEBディレクターの本音ブログ

あなた次第で「1+1=」が「1」にも「10」にもなる理由

      2015/09/08


集団作業

Web制作はチーム作業である。それぞれの担当者が与えられた役割を全うし成果物を作り上げる。

それぞれの担当者が最高のパフォーマンスを発揮して出来上がるWebサイトは、我が子のように愛おしいものとなり、ローンチ後も常に気にかけてしまいたくなる存在となる。

しかし、こういった最高の完成をあげることができない案件も存在する。
優れた制作スタッフを集めチームを編成したにもかかわらず、最高の完成を迎えられないのはなぜだろうか?

チーム制作におこる集団心理

個人ブログやポートフォリオサイトでない限り、クリエイターひとりでWebサイトが完成する案件は少ない。

そこには必ず依頼主がいて、その依頼主の担当者の背後には何人かの決裁者が存在する。また制作チームには複数の専門分野の担当者が制作に関与する。さらに、顧客と制作チームの間に仲介人が関係することもあるだろう。

こういった、何人もの人間が携わる制作において、Web担当者やディレクターであるアナタが気にかけなければならないことは、「集団心理」におけるプロセスロスと呼ばれる現象です。

プロセスロスとは、「メンバー個々の課題遂行能力の和を、潜在的に期待できる課題遂行能力とした場合、発揮するパフォーマンスが期待される水準よりも劣る結果となる」ことを指します。

株式会社 総合教育研究所では、

グループで仕事を行う際、一人一人の頑張りや貢献が見えにくくなることから、個人は次第に目標達成への努力を払わなくなる傾向があるからです。グループのメンバーの多くに、この傾向が見られれば、当然チーム全体の生産性は低くなります。(http://iroha.sogokyouiku.com/?eid=1630764

と組織心理を分かり易く説明しています。

これは単純に「誰かがやってくれるだろう」という他人に頼ってしまう”甘え”という心理状態もありますが、そうでない場合も大いにあります。

ことWeb制作においては、制作チームのスタッフは個々に役割と責任をもって制作に取り組んでることから、他人に頼ってしまうという状況は少ないと感じます。

それにもかかわらず、このプロセスロスが発生するのはなぜなのか?

経営学組織論の考え方からすると、Web制作にかかわるすべての人の、思いや創造性がシナジー効果(相乗効果)として各担当者を刺激し、成果物にポジティブに影響していくという心理的な環境づくりが出来ていないことが原因といえます。

例えば、各担当者(個人)の意見を受け付けず、責任者やディレクター、ときにはクライアントや仲介者の指示によって制作が進んでいくようなチームづくり(風土)ではプロセスロスの発生は食い止めることはできません

風土を作るのは、人と人の繋がり(関係性)を良くすることが一番大切です。
関係性を良くするキーワードは「笑顔」「挨拶」「声掛け」「相手の話しを聞く」「相手に興味を持つ」など幾つかありますが、これらを意識して行動することが求められます。

あなたの最終的な目的は良いWebサイトを創ることですが、それを達成するための具体的な仕事は制作する人々の関係をよくすることです。
それは、デザイナーでもイラストレーターでもコピーライターでもなくあなたの役割であり、あなたにしかできないことなのです。

「1+1=10」となるようなチームづくり、環境づくりが完成したら、あなたは最高のディレクターと言えます。

読了ありがとうございました。


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