見たから心乱される!|デザインは視認による心理の変化を目的としている
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朝一で都内某所で打合せがある場合、私も満員電車に揺られることがあります。
はじめは、辛くて辛くてしょうがなかった満員電車ですが、だんだんとその対応が身についてきました。
一番の秘訣は「自力で立たない」こと。(なんだか奥の深い人生論のような響きに聞こえるが…)
ギュウギュウ詰めの行き場のない車両の中で、自力でバランスを保とうとすることが致命的な体力消耗の原因と理解したとき、群集の流れに抵抗せず体重を委ねることで、まったく無消耗で目的地まで運んでもらえるということに気がつきました。
以降、超満員の電車では体力をグッと温存して打合せに臨むことができるようになり、私はこれを「秘儀!ヒト委ね」と呼ぶようになりました。
目を開いたことが全てを狂わせた…
そんな今日も、満員電車に揺られることになったわけですが、いつもの通り「秘儀!ヒト委ね」で無消耗な移動を遂行していました。
目を瞑り、立ち寝の状態で人の流れに逆らわず電車に揺られていたわけですが、今日の乗り込んだ車両では人の乗り降りが多く、立ち寝を続けることが困難でした。
そんな状態のある駅で瞼を上げると、目前の数センチも距離のないところに「汗だくのオジさん」の額が飛び込んできました。(あまりの近さにビックリしましたが…。)
その人は満員電車に慣れていないのか、満員の車内でしかりと自立しようと相当な体力を酷使しており、その体力の消耗が大量の汗となって流れ出ていたのだとひと目で解かりました。
扉が閉まり、電車が動き出せば、私は「秘儀!ヒト委ね」。何事もなかったかのように目を瞑ります。
しかし、なんでしょう?
目を閉じても、ここまでの「無」状態ではいられない自分に気がつきました。
無意識の異変
目を瞑り、体重をヒトに預けようとしても目前の汗だくのオジおじさんが脳裏に残り、どうしてもそちらへ体重を預けることができない…。
そんなことをしたら、オジさんの汗が…!と考えただけで気が気でなく、その抵抗が体力の消耗へと繋がり、私自身も満員電車に揉みくちゃにされたオジさん2号と化してしまいました。
汗だくのオジさんを目にするまでは全く抵抗がなかったことなのに、ソレを認知した時点で「無」になれないというこの心理はナンなのか?
認知したことで、こんなにも乱される。
人間の心理とはこんなにも簡単に動かされるのだということを体験しました。
視覚に訴えるデザインの重要性を再認識した、満員電車での今日のディレクターの思考でした。
読了ありがとうございました。