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WEBディレクターの本音ブログ

そうだったのか!? ホームページに「@」を載せてはいけない最大の理由

      2015/09/08

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メールアドレス記載のアドバイス

ご存じない方もいるようなのでひとこと
「Webサイトに@のついたメールアドレスを記載するときは注意しなさい」と伝えておこう。

なぜならば、インターネット上に存在するWebサイトの情報を自動的に収集するボットと呼ばれるクローラプログラムのうち、@を検索対象としてその情報を入手し、さまざまな企業へ転売するという悪質な団体が存在するからだ。

@を検索対象にする理由としては、前後の文字列をひとつのセンテンスとして入手することができれば、それはメールアドレスである可能性が極めて高いからだ。

また、@以下の文字列にドメインが含まれたものがある場合に限り、@前のセンテンスを含んだワードを入手するといった複雑なプログラミングを実行するボットも存在する。

これは、Googleのホームページ検索用に巡回するボットと同じ手法であり、用途こそ違うが同等の技術が使われているものである。

我々のようにこの業界で長くビジネスをさせていただいていると、これは常識的なこととして認識しているが、新人ホームページ担当者や一般の方には余り知られていない。

対策としては、メールアドレスをWebサイトに記載する場合は@に他の記号を記載しておき、但し書きで「マークを@に置き換えて送信してください」といったひと手間を加えるか、メールアドレスの記載の必要がないフォームを設置するかといった対応を行う。

常識的な感覚であったが故に失敗したケース

数年前の話になるが、ある団体のWeb構築をお手伝いしたときのこと

「問い合わせはメールでもらいたいから、ひと目でわかるように大きめにメールアドレスを表示してくれ」と担当者から要望があった。

私は、当然メールアドレスを直接記載することによるデメリットは理解してはいたが、その担当者は業界知識が豊富であると自己主張していたこともあり要望のとおり構築することにした。

メールアドレスを記載したとしても、迷惑メールフィルタが強固なものとして構築できていたり、そのホームページのターゲットがインターネット初心者や高齢者だった場合、解り易くメールアドレスを記載することはメリットとなる。

その制作工程はとてもスムーズに進み、その担当者の調整能力も発揮されたことで新たな試みも実装でき、たいへん有意義な成果物を納めることができた。

迷惑メール

ローンチ後、約2ヶ月が経過した頃、その担当者から話が聞けた。

担当者は終止にこやかな様子で「Webサイトが新しくなりアクセスが増えたことで、迷惑メールが大量に送られてくるようになった」と意気揚揚であった。

迷惑メールに喜びを感じる人などいるわけもなく、なぜ意気揚揚としているのか不思議に感じながらも会話を進めていると、ところどころに「?」を感じることに気がついた。

ゆくゆく話しを聞いていくと、この担当のインターネットやWeb制作についての知識は、まったく深みがないものであるということが分かった。どうやら、制作スタート時は社内的な立場や処遇など、尊厳を披露する必要があったという。

この話しを聞いて、このような心理に気がつかなかった自分の観察力を反省することになった。

結局、メールサーバーのフィルタリングの強化、およびWebサイトからメールアドレスの記載を削除しフォームを設置することで問題は解決することができた。

これを経験したことで、良くも悪くもクライアント担当者には制作を履行するということだけでなくさまざまな心理が働きながら制作担当を任されているのだということに気付かされることになった。

読了ありがとうございました。


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