チャレンジを阻む壁_新規事業挑戦へ課題だらけの企業文化論
2015/09/08
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企業はゴーイングコンサーンとして、時代と共に常に進化し、新たな顧客を創造し続けていかなければならず、既存事業を守り続けるだけでは生き残ることができない。
昨今では、既存のコトやモノを守ることに力を注ぎ過ぎ、新たな分野への挑戦を怠ったことが原因とも思える大手企業の業績不振や倒産・解体などのニュースが目立つ。
代表的な実例としてSONYがある。
SONYは「Walkman(ウォークマン)」で、音楽における新たな文化を創造した。しかし、この戦後日本の代表的なベンチャー企業が「なぜiPodを作れなかったのか!?」と企業問題のプラクティスとして取り上げられる。
チャレンジが売りのベンチャー企業も、その成功と共に得た栄光にしがみついてしまっては時代の流れの先端どころか、流れについていくことも困難なのであろう。
故に、企業はその組織文化の中にイノベーション文化を常に養っておく必要があり、新規事業へのチャレンジ精神を根付かせる評価基準や教育制度、待遇などを整備しておくことが重要になる。
しかし、新規事業を阻む壁というものは精神的、感情的な影響が無意識に浸透し、その思いとは裏腹に企業文化に根付いていく性質があるので注意と忍耐が必要だ。
Web制作会社でよく聞く話
我々の生業としているWeb制作というモノは、いろいろなサービスや技術と組み合わせることで、幅の広い顧客や業界においてサービスの展開が可能である。
そんな業種であることを理由に、一部企業のお抱えWeb制作会社からの脱却を目論み、社内イノベーションとして新規顧客領域へ足を踏み出そうと、そのプロジェクトの責任者となって新規事業を展開している方も多いと思う。
新たなことにチャレンジできる環境があるのは大変喜ばしいことだが、企業内のでのイノベーションにおいて、ネガティブな要素に足を引っ張られることはよくある話しだ。
私がよく聞く(また実際に体験した)ことでは
- 既存事業の成功体験によって、企業構成員に強い認識枠が作られており、その認識枠から脱却ができない
- 大企業などの場合、従業員に「寄らば大樹の陰」という意味が強く、新規事業に適した人材が少ない
- 新規事業に挑戦するということは、既存事業に比べてリスクが高く、リスクに対応できるだけの精度やシステムが整っていない
などがある。
①は組織内における意識的な感情要素が強く、②③などは経営側のマネジメント要素に大きく関わる。
このような対応は一朝一夕で構築できるものではなく、組織文化を大きく変化させる過程において失敗に終わるパターンも多い。
しかし、このような組織文化を払拭しなければ、今後10、20年の企業の発展はありえない。
上記3点の問題を出来るだけ早く解決することが、社内イノベーション文化を養う近道であり、新規事業の成功のカギとなる事柄である。
読了ありがとうございました。