なるほど納得!ホームページ制作サービスを売る営業マンの思考
2015/09/08
企業経営のなかで、営業活動は顧客に商品・サービスを販売する最前線を担う重要な活動である。
見込み客に対しての初動となる営業アプローチは営業部門の役割であり、経営戦略においても経営資源の多くをそこに投入する。
営業部門はマーケティング部門と連携して、見込み客へのアプローチを様々な手法を用いて実施する。
このアプローチは顧客の心象に大きな影響を与えることになるので、企業はこれを重要なポイントとして位置づけており、このアプローチが顧客にとって心地よいものでなければ、その成約までの道のりが困難になることを知っています。
最終的な利益はこの段階で決定されるといっても過言ではないでしょう。
テレマというアプローチ
しかし、そんな重要な見込み客へのアプローチに対して、テレホンマーケティング(電話勧誘販売)という営業手法を行う企業が居ます。
電話勧誘販売とは、販売業者もしくはコールセンターなどの代行業者が、消費者に電話をかけ、あるいは消費者に電話をかけるよう促した上で電話をかけさせ、商品の紹介や勧誘を行うことにより契約を締結することを目的としたセールス手法の一種である。
ここで断言しますが、我々の生業とする「Web制作」は、テレマとはまったく相性が悪い商品・サービスです。
にもかかわらず、テレマを行うWeb制作会社が想像以上に多いことに驚きを隠せません。
(他業種での営業経験からか、あなたの上長からの指示なのかは不明ですが…)
何を勘違いしたのか、私(Web制作会社勤務)にテレマを行ってくるWeb制作会社もいます。
折角なので、他社の営業トークを観察する目的で少しばかり会話をしてみますが、話を聞いて心に決めるのは「この会社でWebサイトを創ってもらうことは絶対にしない」ということ。
なぜならば、あまりにも内容の薄い宣伝文句と、相手が理解しようとしまいとお構いになしに発せられる専門用語の乱用…。
それならばと、こちらも踏み込んだハナシを振ると、とたんに別の話題に飛ぶ始末…。
お粗末極まりない営業トークに苦笑いといったところだ。
このようなテレマを受けている世の企業ホームページ担当者は、さぞ嫌な思いをしているのだろうな…と、私が初見で話をさせていただく企業のWeb担当が発する、最初の怪訝オーラはこのようなことも影響しているのだろう。これはよい勉強になった。
企業の営業活動において、テレマで見込み客の心をつかむことは絶対にできない。
それどころか、企業名を覚えられWebサイトを検索され、脳裏に「この会社には関わらない」という決意をされるだけだ。
これは、どの商品やサービスでも同じだと思うが、顧客が「欲しい」と思ったときに営業することで、はじめて成約の可能性が現れる。もしくは顧客心理に「欲しい」と思わせる仕掛けがあってはじめて成立つ。
欲しいと思っていない人への営業は「押し売り」でしかない
では、Web制作の営業手法で最適なものは何か?
最高の営業ツールは口コミ(既存顧客からの紹介・宣伝営業)だ。
口コミ営業の場合、こちらからのアプローチが必要ないため、営業コストがかからないばかりか、顧客が具体的なニーズを持ってくる場合が多いので成約の確率は高い。
さらに、いちど自社のサービスを経験している顧客からの口コミ誘導なので、その2者の関係性がそのまま我々への信頼感に繋がっていることがメリットといえる。
なぜならば、時間をかけて信頼性を構築していくプロセスにおける負担が大幅に軽減できるからだ。
これらのことから、口コミは最高の営業ツールであるとともに、顧客の満足を得られたという確かな証ともいえる。
次に有効な手段は、SEO対策・ネット広告による営業だ。
これも、こちらからアプローチが必要ない手法で、見込み客が自分達の問題解決のために選び連絡してくれるので、接見に持ち込むまでの労力は最小限ですむ。
しかし、成約率に関しては口コミに比べ高くはない。こちらからのアプローチコストが抑えられるというメリットの反面、信頼獲得のための努力・コストは通常の営業活動と変わらないからだ。
それ以外にもいろいろな営業手法があるが、私の経験上、Web制作における新規顧客へのアプローチとして有効な手段は上記2つと言いきれる。
業種関係なく、営業活動における鉄則は「顧客が困ったときに、その困りごとを解決できる」方法を案内するということであり、その困りごとを演出することや、気付かせることが営業マンの腕の見せ所である。
どんなに美味しいパンを配っても、おなか一杯の人や小麦粉アレルギーの人は食べないのです。
ましてや、それを知らない人が配っているわけですから、怪しくて絶対に口には運ばないのが人の心理です。
読了ありがとうございました。